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ブリティッシュ・ロックへの旅 ~ 山川健一(文)/小川義文(写真) [Rock]

ブリティッシュロクへの旅


山川健一氏、特にStones好きの方々には名を知られた作家だと思います。
この人の本、これ以外には、数年前に、先天的にイチモツが極端に小さい男性が主人公の小説(タイトル忘れた、幻冬舎の文庫)を読んだのと、20年近く前にアルファ・ロメオの事を書いた本を読んだくらいです。ブライアン・ジョーンズをモチーフにした小説でデビューしたそうですが、読んでない。他には、雑誌でロックや車関連の著者の文章を読んだことがあるくらい。

さて、この本、60年代を中心としたの英ロック・ヒーロー所縁の地をめぐる、写真入り紀行文/エッセイです。"ロックの原風景へ"とタイトルされた序文から一部引用します。
"自分は、ロックという音楽の半分しか見てこなかったのではないか、と。そもそも、ロックがイギリスで生まれたという事実から、意識的に目をそむけてきたのではないか。...(中略)...半分ではなく、ぼくはロックのすべてを知りたかった。だから彼(小川義文氏)と一緒に、ロックの名で呼ばれる音楽がうまれてきたその現場を、光と影と空気を、見にいくことにしたのかもしれない。それがこの「ブリティッシュ・ロックへの旅」である。"
("ロックがイギリスで生まれたという事実"と言い切っているところは、議論百出しそうですが、こう言っているのは著者の山川健一氏で、僕ではないので、異論があっても責めないでね)

目次です。

"ロックの原風景へ"

ポール・ロジャースへのインタビュー
"アメリカ南部の黒人音楽と、イギリスの<マーキー>のようなクラブの音楽がなぜ結びついたのか?"

ブライアン・ジョーンズ
"「くまのプーさん」のA・A・ミルンが住んでいた家のプールで、ブライアンは逝った"

ザ・ローリング・ストーンズ
"ミックとキースが出会ったダートフォードの駅には明るい陽光が降りそそいでいた"

ザ・ビートルズ
"ジョンのアートカレッジの窓の向こうはポールの学校だった"

フェイセズ
"真っ赤な二階だてのバスにロニー・レインのポスターを貼ってお別れした"

エリック・クラプトン
"小雨の降るなか、ぼくらはクラプトンの母パトリシアに電話をかけた"

ザ・キンクス
"六人の姉がいるレイとデイヴは夜中にベッドを抜け出し、クリソールド・アームズに遊びに行った"

ピンク・フロイド
"ぼくらはくる年もくる年も同じ金魚蜂のなかを彷徨う、失われたふたつの魂なのさ"

ジミ・ヘンドリックス
"ハイドパーク・タワーズ・ホテルで、ギターの魔神、ジミ・ヘンドリックスが誕生したあの日"

ザ・フー
"ザ・フーを巡る旅で、ぼくらは朽ちかけた桟橋に辿りついた"

デヴィッド・ボウイ
"レガスタート文書コピー店でアルバイトをしていたボウイは、よくOL達に煙草をせびった"

ジミヘン? ロンドンでブレイクしてロンドンで死んだから、まあいいか。

目次からも推測できる通り、著者の思い入れたっぷりの本ですが、写真も多く、なかなか楽しめます。掲載した表紙の写真は、StonesやThe Who所縁の「イーリング・クラブ」へ続く階段だそうです。

これを読んで、昨年公開されたブライアン・ジョーンズの映画を観るもよし、Quadropheniaを観るもよし、それぞれのCDを聴くもよし、年末年始、時間のあるロック好きの人にはピッタリの本だと思います。
かくいう僕は、ヒマな年末年始になりそうです。

 


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